開いた口にまんじゅう

とりとめもなくダラダラと

破門 ふたりのヤクビョーガミ ー桑原という男ー

破門 ふたりのヤクビョーガミ を見て、私の考えや感想をまとめたくなった。でも、どう考えてもまたながーくながーくなるので、とりあえず桑原という男について書きたいと思う。





イケイケヤクザの名のとおり、自分という人間が世界の中心であり自分の考えが全てだから、良しと思ったことはためらわない。めんどくさいことは嫌いだから細かいことは二宮に丸投げ。


頭が良くて英語もできる、カジノでお金を増やす運も持ってる。

完璧かと思いきや、沸点がびっくりするくらい低い。そしてキレたら止まらない。そのせいで滝沢組と揉めるけど、多分自分のせいだと思ってない。


たとえ相手がどデカくても、包丁を持っていても、ためらわず真っ向勝負。




そんな自分本位な桑原だけど、マカオで小清水の脳みそにペンぶっ刺しそうになった時は、冷静な二宮の言葉を聞き入れたから、ここぞというときの二宮への信頼はなんだかんだ厚い。

金が手に入るからと小清水と玲美とマカオから日本へ勝手に帰った二宮に、最後は大金を預けて逃げさせたところは信頼しかない。




私がこの映画で最大に印象に残っている桑原は、なんといっても眼力。目ん玉が飛び出るんじゃないかというほど正気を失った表情。簡単に何人も殺せそうな顔は本当に迫力・圧力がすごい。





そんな近づきたくないような桑原だけど、遊ぶ女はいるし、綺麗でおしとやかな内妻もいる。

一見不思議だけど不思議じゃない。着ているスーツはどれもおしゃれで、ネクタイやストール、ハンカチをちらつかせる小物遣いセンス抜群。ふち無しメガネは妙に大人の色気を増す。


カーステレオからはおしゃれな洋楽。「嫁さんの趣味や」なんて言いながら、カラオケでしっとり歌い上げるほどだから絶対桑原自身の好み。





他に桑原の魅力を上げるなら、その意外な純情さだと思う。

映画では本当に本当にシュールな描写がされていた入院シーンのパジャマ。原作の情報を引っ張ってくると、あれは内妻・多田真由美が持ってきたもの。普段のイメージと180度違うジェラートピケのパジャマを普通に着ている桑原は、内妻にはきっと純情だろうと思う。




と、今思いつくのはここらへんなので、また次観に行った時に何か感じることがあれば書き足そうと思う。




3回目を観に行って、私が地味にシュールな場面で笑いをこらえていたシーンを書いていないのを思い出したから加筆。


茨木へ小清水の家を見に行って、隣の住人に二宮が小清水について聞きに行った時、口角を上げてなんとも不自然な笑顔を作って奥さんを見る桑原がおもしろすぎる。

きっととても友好的な笑顔を作っていると本人は思っているんだろうなぁと思うと、可愛くも思えてくる。

あの顔は何度見てもじわじわくると思うから、ジャニファンのみんなもぜひあのシーンは桑原に注目していただきたい。